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モーセの誕生

この出エジプト記のテーマは「救い」そのものです。それは、この罪の世からの救いであり、脱出です。エジプトはその象徴であり、人間は罪の奴隷となっているということです。しかし、そこに神が救いの御手を差し伸べておられます。そこから脱出すべく、この世との決別すべくです。私たちが戦うべきは何でしょう。そこから主のお導きに従って救われるということです。出エジプト記の一つのメッセージは、主ご自身が先頭に立って戦われるということです。私たちが戦うのではありません。私たちが頑張って戦うのではありません。これからモーセが主の民の開放のため、ファラオと対決します。イスラエルの民は、モーセに従うだけです。主が先んじて道を開き、戦い勝利を与えてくださるのです。越えられない海も主が越えさせてくださいます。道を開いて。残念ながら、この世の悪は圧倒的な力です。私たちが戦って勝てるというものではありません。ではなくて、主が戦ってくださるのです。私たちのために。私たちは主に従ってついて戦って勝利を得るのです。主の救いとはいかなるものか、私たちがこの救いに与るために、この人生に勝利していくために。 私たちが脱出すべきは何でしょう。この世の罪です。自己中心的な生き方です。戦うのではありません。神のお導きに従って、守られ、救いを得るということです。もし、戦うべきがあるとしたら、それはむしろ、自己のうちにある自己中心、自分を縛っている頑なな心かもしれません。ここから脱して、神のご支配ある恵みの生き方を目指しましょう。これがこの出エジプトのテーマです。主のお導きにすがり、期待して歩んで行きましょう。困難の中でも思い煩うことなく、差し伸べられる主の導きに従えますように。その中で、神の民として、神から知恵をいただいて、なすべきを賢く選び取っていくことができますように。(中略) 「これらのことをあなたがたに話したのは、あなたがたがわたしにあって平安を得るためです。世にあっては苦難があります。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝ちました。」(ヨハネ16:33)